かるぐらし

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お薬の副作用から身を守るために知っておきたいこと。医薬品副作用被害救済制度とは?

 

 

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医薬品副作用被害救済制度」ってご存知ですか?

なんだか、漢字の羅列でとっても難しそうに見えますね。

簡単に言うと、医薬品を適切に使用したにもかかわらず、入院や治療が必要なくらいの副作用が出てしまった場合、医療費や年金の給付を行う公的な制度のことです。

平成27年時点の認知度調査では一般の方の70.4%が「知らない」というデータがあり、今はほとんどの方が知らない状況です。

お医者さんで処方されたお薬だけでなく、市販のお薬でも、重篤な副作用が出る可能性があります。この制度のことを少しでも知っていただきたいと思い、この記事を書くことにしました。

 

「医薬品副作用被害救済制度」とは


医薬品副作用被害救済制度CM(15秒バージョン)H28

  • 医薬品を服用したことで、入院・治療が必要なくらいの副作用が出た場合、医療費や年金などの給付を行う公的制度です
  • 給付請求は、健康被害を受けたご本人、またはご遺族の方が、医薬品医療機器総合機構(PMDA)という機関に直接行います。医療関係者(医師や看護師、薬剤師など)、製薬会社(メーカー)、販売店などが代理で行うことはできません。
  • 請求の際は、医師の診断書、投薬・使用証明書、受診証明書などが必要です。(市販薬の場合は販売証明書もですね)
  • 救済給付の種類には、医療費・医療手当・障害年金・障害児養育年金・遺族年金・遺族一時金・葬祭料の7種類があります。給付額は種類ごとに定められていて、それぞれに請求期間・期限があります。

市販の医薬品の外箱に記載がありますし、テレビCMや新聞広告も出していたそうなので、もしかしたらご存じかもしれませんね。

詳しく知りたい方は医薬品副作用被害救済制度のホームページをご覧ください。

医薬品副作用被害救済制度

副作用とは

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風邪薬や鼻炎薬を飲んで、のどが渇いたことはありませんか?
また、咳止め薬を飲んで、便秘になったことはないですか?

どちらも、お薬の副作用です。効いてほしい作用のほかに、あまり出てきてほしくない症状も出てくる、これが副作用です。

例えば、アナフィラキシーショックスズメバチに刺されたときに発症することで知られていますね)というアレルギー反応の一種があります。皮膚のかゆみやじんましん、ひどくなると呼吸が苦しくなったり、ショック症状が出ることがあります

お薬を服用すると必ず出るものではありませんが、次のような方は特に注意が必要です。お医者さんや薬剤師にご相談なさってください。

・アレルギーのある人  
・過去にひどい副作用を経験したことがある人
・医師の治療を受けている人
・肝臓、腎臓など、薬の成分を代謝・排泄する臓器に疾患のある人
・他にも薬を飲んでいる人
・妊娠している女性、妊娠の可能性のある女性、授乳中の女性
・高齢者
・特別な環境で仕事をしている人(例:高所作業者やドライバーなど)

https://www.pmda.go.jp/files/000214724.pdf#page=4 (pdfで開きます)

 

お薬を服用するときに気をつけたいこと

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正しい使い方をしましょう

お薬の用法容量を守って服用してください。

私がお店で接客をしていたときのお話しです。風邪をひいたら、新小児ジキニンシロップという子供用のお薬を、大人の方が丸々一本飲むというお客様がかなりいらっしゃいました。これ、ほんとはダメな服用方法です。そう説明するとビックリされる方が多いんですが・・・。

ちなみに以下、新小児ジキニンシロップの用法・容量です。大人の方用の用法ではないです。


1日3回、食後なるべく30分以内に、下記の1回量を(添付の計量カップではかり)服用してください。また、必要な場合には就寝前の服用も加えて1日6回まで服用できますが、このような場合には約4時間の間隔をおいてください。
3才以上7才未満1回4mL
1才以上3才未満1回3mL

新小児ジキニンシロップ:かぜの諸症状:製品のご案内:全薬工業株式会社

もし、ジキニン1本飲みのように定められた飲み方をしなかった場合は、救済制度の対象外になってしまいますので、ご注意を。

ネットで調べていたら、ジキニン1本飲みが有効だと主張しているブログが検索2位になってました。法律的に大丈夫なのかな・・・?

ちなみに、市販のお薬の説明書をなくしてしまったときは、こちらで検索することができますよ^^

一般用医薬品・要指導医薬品 情報検索 | 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

お薬を飲んでいて異常を感じたら相談しましょう

副作用は、ひどくなる前に対処することが大切です。もし、お薬を飲んでいて異常を感じた場合は、お医者さんや薬剤師にご相談なさってください。

例えば、かゆみ(じんましん)、発疹、発熱、だるさ、口や粘膜が赤くなるなどの症状が出た場合です。

相談する際は、「何を、どのくらいの量、どのくらいの期間使用して、どんな症状が出たか」を説明できるようにしましょう。

 

さいごに

お医者さんで処方されたお薬だけでなく、市販のお薬でも副作用が出る可能性があります。

医療関係者の56.1%が「医薬品副作用被害救済制度」を「知らない」と答えています(平成27年度)。もし、副作用の被害で入院治療することになってしまっても、医療関係の方ですらこの制度を紹介してくれないかもしれません

副作用を出にくくするのも、副作用から自分の身を守るのも、自分自身です

お堅い話になってしまいましたが、副作用や救済制度について少しでもお知らせできて、あなたの頭の片隅に置いておいていただけたら幸いです^^

読んでいただき、ありがとうございました!